【大相撲の番付って何?】番付と給料をまるごと解説!

悩む人

番付って何??力士の給料ってどうなってるの??

大相撲に興味を持ち始めると、場所ごとに力士が番付表を持って「十両昇進」や「新入幕」というニュースを目にすることが多くなります。

また、他のプロスポーツのように契約更改がないので、そもそも力士ってどのくらい給料をもらっているか謎が多いですよね。そんな「番付」と「給料」の関係について調べてみましたので、初心者でもわかりやすく説明してみたいと思います。

目次

大相撲の番付と給料について

大相撲の番付は大きく分けると「幕内」と「十両」の70人の関取と「幕下以下」の力士養成員に分かれます。

大相撲は場所ごとに15日間あり、関取は毎日、力士養成員は隔日ごと7日間のみ相撲を取ります。少しでも上の番付に上がるべく、勝ち星を競いあいますが、実は、給料が出るのは十両以上の関取のみで、幕下以下は給料が出ません。

ここからは、番付ごとの説明と給料や番付の昇進条件なども併せて説明していきます。

横綱

大相撲の力士の地位の中で最高位となります。全力士のあこがれや目標となりますが、横綱は今いる力士の中で一番強い力士がなるわけではありません。実は、横綱が空位になることもしばしばあります。

横綱になるには、一つ下の番付の”大関”として2場所連続優勝かそれと同じくらいに良い成績だった場合、千秋楽の次の日に「横綱審議委員会」という相撲を愛する人たちの会で横綱として推薦されれば相撲協会の臨時の理事会を経て横綱になれます。今の相撲が始まってから300年たってますが、横綱は74人しか存在していないので、だれでもなれることのない特別な力士と言えます。

管理人

横綱審議委員会は、強さだけでなく、他の力士のお手本となる「品格」があるかチェックするそうです。

なお、月収は300万円で、横綱になると、休場しても負け越しても大関より下に下がることはなく、横綱ではなくなる時は引退する時となります。

大関

大関は相撲の中で、横綱の次に高い地位です。大関とその下の関脇、小結と合わせて三役と言われており、名前の「関」とは関所のことで、大関は「超えることが大変な大きい関所」という意味です。、

大関も横綱と同じく大関になるためには条件があります。小結以上で3場所で合計33勝以上するのが昇進の目安と言われており、横綱と同じくらい条件は厳しいです。1場所で11勝以上しつつ3場所分で半年間好調をキープしていないとなれないのでかなり大変ですよね。

また、横綱と違って2場所続けて負け越すと、その下の関脇に戻ってしまいます。なので、1場所負け越した次の場所を関脇に戻るかもしれない危機的状況として「カド番」と言います。

https://twitter.com/sumokyokai/status/1440979335444197381

関脇に戻っても翌場所に10勝以上すれば大関に戻れる特別処置がありますが、大関に返り咲いた力士は、今まで、照ノ富士や貴景勝など8名しかいないので、戻ることは非常に難しいといえます。月収は250万円です。

ちなみに、大関以上の力士は、本場所には車で地下まで行きますので、入り待ちや出待ちをしても会場では会えません。

関脇と小結

関脇が3番目、小緒が4番目に地位の高い番付です。

関脇と小結は横綱や大関とは違って「条件」は特にありませんが、それぞれ東西の2名ずつのみとされています。3場所33勝以上勝たないと大関に上がれない中で、横綱や大関とも取組しないといけないし、虎視眈々と上がるのを狙っている勢いのある前頭とも取組もしないといけないので、守り続けるのが難しい番付でもあります。月収は、関脇と小結でどちらも180万です。

ちなみに、本場所の千秋楽の結びから最後の三番の取組は「役相撲」と呼ばれています。そこで取組を行う力士は「三役揃い踏み」として東西三人ずつ土俵に上がり四股をふみます。最初の取組に勝った力士は「矢」をもらえ、2番目の取組に勝った力士は「弦」をもらいますが、結びの取組に勝った力士には、その後の弓取力士が代わりに受け取るので何ももらえません。

前頭

上から5番目の番付の力士となり、横綱から前頭までで、東西合わせて42人を幕内といいます。イメージとしては、横綱が1人、大関が1人、関脇小結が4人の場合、前頭は東西で36人で前頭十八枚目となり三役以上の人数によって変動します。

また、前頭は役職がない平社員のように平幕と呼ばれ前頭が優勝すると平幕優勝と言います。ここ最近は、三役から下がった平幕も多くなってきており、令和になってから8人が平幕優勝しています。月収は140万です。

管理人

前頭などの平幕力士が横綱に勝つことを白星ではなく「金星」と言います。

十両

横綱から十両までが給料をもらえる関取となり、給料のもらえない幕下以下の力士はまずこの十両を目指します。十両は東西合わせて28人までとなっており、給料は110万円です。

幕下以下

幕下より下の力士は「力士養成員」となり、月給は0円です。ただ、相撲部屋に住んでいるので衣食住は提供されており、相撲に打ち込めます。また、給料は出ませんが、場所手当てが7.7万円~16.5万円×6場所が出ます。

力士養成員は前相撲・序の口・序二段・三段目・幕下と5つに分かれています。新弟子になると前相撲から始まり何回か勝つと序の口に上がり番付表に乗るようになります。幕下以下の力士は本場所ごとに7日間しか相撲を取れないので、その中で勝ち続けて関取になるべく上に上がっていくしかないので、大変です。

ちなみに、現在は、25歳未満の男子で全日本相撲選手権大会などの全国大会でベスト16に入れば、「三段目付け出し」ベスト8に入れば「幕下付け出し」となれるので、最近では大学まで進む学生も多いようです。

管理人

夢やロマンはありますが、幕下までに引退する力士も多いです。

関取と力士養成員の待遇の違い

十両や幕内の関取の力士には、「○○関」と呼びますが、幕下以下の力士に対しては「○○さん」と呼びます。これは、幕下以下の力士は力士養成員だからまだ本当の力士ではないからです。本当の力士となる関取から給料がもらえるたり待遇もかなり変わるので、がむしゃらに関取を目指しているわけです。

関取になると変わる待遇一例
  1. 給料が出る!
  2. ○○関と呼んでもらえる!
  3. ちょんまげは大銀杏に!
  4. 稽古場ではまわしは白色に!
  5. 袴や羽織が着れるようになる!
  6. ファンにサイン対応ができる!
  7. 付き人がつくようになる!
  8. 一人部屋か外で部屋を借りられるようになる!
  9. 部屋の雑用をしなくてよくなる!
  10. 取組のまわしの色を選べる!
  11. 土俵での待機には専用の座布団に座れる!
  12. 力水や塩まきもできる!

給料以外の収入について

悩む人

横綱でも年収3,600万円しかもらえないってこと??

月収で考えると少なく感じるかもしれませんが、力士の収入は給料だけではないです。

各場所で優勝賞金は1,000万円で、本場所で活躍した力士には殊勲賞・敢闘賞・技能賞などが用意されおり、それぞれ200万円の賞金が与えられます。

管理人

宮城野親方(白鵬)は45回優勝しているので優勝賞金のみで4億5,000万円!

また、賞金以外にも取組ごとに企業からの懸賞金も出ます。1本7万円で大相撲の1日の懸賞総数は、2025年1月12日に244本で過去最多を更新したそうです。7万のうち手数料などを除いて3万円が力士に入りますので、「結びの一番」など懸賞が多い取組だとものすごく燃えますよね。

管理人

年間の懸賞金の最多は、またしても宮城野親方(白鵬)の6,330万円!

他にも、三役以上でもらえる特別手当や、九州場所などの両国以外の場所でもらえる出張手当などがあるそうです。

番付表について

力士を横綱から序の口まで強い順に並べたもので、これを表にしたものを番付表といいます。2ヵ月ごとに行われる本場所の成績で勝ちが多いと次の番付表で番付が上がり負けが多いと番付が下がります。イメージとしては、4勝3敗だと1つ番付が上がりますし5勝2敗だと3つ番付が上がります。また、東と西に分かれており小結など同じ番付だと東の方が西より成績のいい力士が載ります。

管理人

三段目という名前は上から三段目に記載されているからだそうです!

まとめ

番付や収入に関してまとめてみましたが、大相撲は給料や収入だけで語れる世界ではありません。力士たちが誇りをかけて土俵に立ち、勝利を目指して全力でぶつかり合う姿こそが、大相撲の最大の魅力だと改めて思いました。

相撲を観るときは、お気に入りの力士がどの番付にいるのか、その地位を守るためにどんな戦いをしているのかにも、ぜひ注目してみてください。そうすれば、応援にも熱が入りもっと深く大相撲を楽しめるはずです。

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